











挑戦し続けます。
私たちについて
事業案内
コラム
野菜の「品種違い」は、味の違いだけではありません。実務ではむしろ、流通が変わるほうがインパクトが大きいです。同じトマト、同じレタスでも、品種が変わるだけで日持ち、硬さ、サイズが変わり、梱包・輸送・店頭管理・クレーム率まで動きます。
この記事では、品種が流通に与える影響を「日持ち」「硬さ」「サイズ」の3軸で分解し、流通側(卸・小売・EC)が品種をどう見ているのか、設計思想として整理します。
品種選びは、生産者にとっては収量や作りやすさの問題になりがちですが、流通側は別の目線も持っています。それが、物流スペックです。
つまり品種は、「美味しさの設計」と同時に「事故を減らす設計」でもあります。
日持ちが長い品種は、流通にとって“守り”になります。逆に日持ちが短い品種は、計画とスピードが必須になります。
日持ちが短い品種は「鮮度で勝てる」一方で、発注を外すとロスが大きくなります。流通としては、日持ち=在庫の許容範囲として見ています。
硬さ(物理的な強さ)は、輸送事故の確率を左右します。特にECや混載便では、硬さの差がそのままクレーム率に繋がりやすいです。
流通側が硬さを重視するのは、味より先に「事故が起きるかどうか」が利益に直撃するからです。硬い品種は、“物流の保険”になります。
サイズは、最も分かりやすく流通に効きます。サイズが揃うほど、作業は速く、ロスは減ります。一方で、サイズがバラつくと、現場の作業負荷とクレームの種が増えます。
サイズは「消費者の使いやすさ」にも直結します。流通側は、サイズを“用途の設計”としても見ています(例:サラダ向け、小分け向け、業務用向けなど)。
日持ち・硬さ・サイズの共通点は、どれも再現性につながることです。流通は、味が良いだけでは回せません。毎週、毎日、同じ品質で回ることが価値になります。
この3点が揃うほど、仕入れ先として選ばれやすくなります。
品種を切り替えるとき、現場で事故を減らすために、最低限この項目を確認すると強いです。
品種が変わると、味の話だけでなく、流通全体の設計が変わります。日持ちが変われば発注と在庫が変わり、硬さが変われば梱包とクレームが変わり、サイズが変われば作業と売り方が変わります。
流通に強い品種とは、必ずしも“無難”という意味ではなく、再現性と運用性が高いということです。もし品種の採用や切替を検討しているなら、味に加えて「日持ち・硬さ・サイズ」の3点を、物流スペックとして見てみてください。判断が一段クリアになります。
…
野菜をECで売ると、売り方が変わるだけではありません。物流そのものが「別物」になります。特に変化が大きいのが、ラストワンマイル(最終配送)です。店舗納品や業務用卸では表に出にくかったリスクが、ECでは一気に顕在化します。
この記事では、野菜ECで起きがちなラストワンマイルの落とし穴を、実務目線で整理します。失敗しやすいポイントを先に押さえることで、クレーム・返品・赤字化を減らしやすくなります。
店舗納品(B2B)は「一定量をまとめて」「受け取り体制がある場所」に届けます。一方、EC(B2C)は「少量を」「住所が分散した個人宅」に届けます。これだけで難易度が跳ね上がります。
野菜は温度と時間の影響を受けます。ECでは、配達できずに持ち戻り・再配達になるだけで、品質低下が起きやすくなります。つまり、再配達は「コスト増」だけでなく「事故率増」でもあります。
冷蔵庫に入る前、玄関先や宅配ボックスで放置される時間が、品質に直撃します。とくに夏は温度上昇、冬は凍結リスクがあり、どちらもクレームの温床になります。
ECは荷姿が小さく、箱の中で野菜が動きやすいです。さらに、個人宅配送では荷扱いが多段階になり、振動・落下・荷重の影響を受けやすくなります。梱包は見た目以上に、品質の勝負どころです。
「全部クール便にすれば安心」と思われがちですが、クール便はコストが上がるだけでなく、凍結・結露・温度ムラの課題もあります。また、配送会社の条件(サイズ、締切、地域)で制約が出ます。
ECでは、品質クレームが発生したときの対応が、そのまま利益を削ります。ルールが曖昧だと、現場判断がブレて再送・返金が増え、赤字化しやすくなります。
クレーム対応は“優しさ”だけで設計すると、長期的に続きません。お客様に誠実でありつつ、運用として回るルールが必要です。
野菜ECの難しさは、味や見た目よりも、受け取り・梱包・温度・再配達にあります。つまり、売れる前に事故る。これがラストワンマイルの本質です。
ECのラストワンマイルは、実質的に「品質を左右する工程」です。受け取りの不確実性、温度変動、再配達、箱内ダメージ——これらを前提に設計しないと、クレームと赤字が増えます。
逆に言えば、運用を先に整えれば、野菜ECは安定しやすくなります。まずは、日時指定の徹底と梱包の荷重設計の2点から取り組んでみてください。事故率が目に見えて変わります。
…
農福連携や地域連携を企業が検討するとき、「社会貢献(寄付・単発支援)」の枠で止まってしまい、継続が難しくなるケースは少なくありません。続く仕組みにするには、応援の気持ちを否定せずに、発想をひとつ変えるのが有効です。それが、“社会貢献”ではなく“調達(購買)”として組み込むという考え方です。
調達として組み込むとは、企業の通常業務(購買・契約・検収・会計)に乗せ、品質・価格・納期(QCD)を前提に、毎月・毎期の運用として回すことです。この記事では、連携を「良い話」で終わらせず、継続する仕組みに変えるための設計ポイントを整理します。
社会貢献型の連携は始めやすい一方で、継続性の面では弱くなりがちです。理由はシンプルで、「会社の基幹業務」に入りにくいからです。
一方、調達として組み込めれば、購買フロー・検収・改善の枠組みに乗り、担当者が変わっても続きやすくなります。
目指す状態は、「応援の購入」ではなく、業務として回る発注です。最低限、次が揃うと調達に乗ります。
連携を続けるコツは、最初から難易度の高い販路(一般販売や大口外販)に行かないことです。まずは、企業側に“必ず需要がある”領域から入ると安定します。
「毎月発生する」「毎年必ずある」需要に乗ると、連携は一気に継続しやすくなります。
調達でトラブルが増える原因の多くは、善意ではなく期待値のズレです。最初に“仕様”を決めるだけで、クレームと手戻りは大幅に減ります。
| 項目 | 決める内容(例) | ポイント |
|---|---|---|
| 品質 | 規格、許容範囲、見本(写真) | 文章より写真で揃える |
| 納期 | 締切、リードタイム、遅延時連絡 | 「いつまで」を数値で |
| 数量 | 最小ロット、上限、増減ルール | 欠品時の代替案まで |
| 包装 | 箱・資材、ラベル、温度帯 | 破損・混載を想定する |
| 価格 | 単価、改定条件、見直し頻度 | 条件が変わる前提で設計 |
| 検収 | 検収方法、NG時対応 | “OKの定義”が必須 |
いきなり年間契約にすると、ズレが出たときに双方が疲れます。おすすめは、3か月のパイロットで、仕様と運用を固める進め方です。
調達として社内合意を取りやすくするには、提案の軸を「良いこと」だけに寄せないのがポイントです。稟議で説明しやすい軸は、次のようなものです。
社会的意義はプラス材料になりますが、最後は「業務として回るか」で決まります。そこを先に固めると通りやすくなります。
企業連携を継続させる鍵は、社会貢献の枠に留めず、調達として業務に組み込むことです。小さく試し、仕様を言語化し、検収と改善で回す。これができると、担当者の熱量に依存せず、連携は“イベント”から“運用”に変わります。
まずは、社内で確実に使うメニューを1つ選び、3か月のパイロットで「仕様」と「運用」を固めてみてください。続く連携の形が見えてきます。
…
お知らせ